オーストラリア留学生、ワーキングホリデー渡航者に人気の「バリスタ」の資格やお仕事についての詳しい知識とオーストラリアでのバリスタの実態を紹介させて頂きます。お仕事内容、バリスタコースの内容、資格取得方法など詳しく確認していきましょう。
オーストラリア留学中、ワーホリ期間中に「バリスタ」として働きたい方や語学学校のバリスタコースを受講希望の方、資格取得希望の方は渡航前に御覧ください。
「バリスタ」という言葉は聞いたことあるけど、「カフェでコーヒーを作ってる人?」「カフェで働いている偉い人?」くらいの認知しかなく、具体的にバリスタがどのような知識や技術を持っているのか答えられない人も多いと思います。
「バリスタ」は本来、イタリアのバール(Bar)で働くバールマンの事を指しました。
現在ではバールでお酒について詳しい知識やスキルを持つバールマンをバーテンダーと呼び、コーヒーについての詳しい知識やスキルを持つバールマンをバリスタと呼ぶようになっています。
コーヒー(エスプレッソ)とお酒が大好きなイタリア人にとってバールは非常に重要な場所になり、知人とのコミュニケーションの場、打ち合わせの場所、憩いの場の役割としても機能しています。
バールを日本にある店舗で例えると、お昼はカフェとしてコーヒーを提供し、夜はお酒を提供するプロント(PRONTO)のような運営スタイルです。
しかし、イタリア本場のバールは熟練職人のバリスタとバーテンダーが非常に高品質なサービスを提供しており、日本のチェーン店のコーヒーやカクテルのお酒の種類とはかけ離れたレベルです。
バリスタは、エスプレッソマシーンを使いこなし豊富な知識と技術でエスプレッソを淹れることができ、ホスピタリティー高い接客能力備えたバールマンで、優秀なバリスタには沢山の固定客が付くので「バリスタの能力」はお店の売上に直結するのです。
Espresso(エスプレッソ)は1901年にイタリアで誕生したコーヒーです。
1800年代にイタリアではコーヒー豆の輸入規制があり、フランスの植民地からコーヒー豆を輸入できなくなったことで、コーヒーの代わりになる飲み物を試行錯誤して様々な試作品を試しました。その中にはカフェインを含まないチリコーヒーや、トルココーヒーなど様々なコーヒー飲料が生み出されました。
そんな中、細かく挽いたコーヒー豆に水蒸気で圧力をかけ短期間で抽出したコーヒーを小さめのカップで飲む文化(大量のコーヒー豆を輸入できなかった為)が浸透し、エスプレッソ文化がヨーロッパ中に広がっていきました。
イタリア人のコーヒーに対する情熱とコーヒー愛が「エスプレッソ」を誕生させ、現在世界中に浸透しているのです。
オーストラリアは1828年以降オーストラリア全土がイギリス領となって以来、西洋文化、イギリス文化がオーストラリアに持ち込まれました。
その後、イギリスの伝統的な文化の「紅茶」がオーストラリアに持ち込まれ、1980年代半ばまで紅茶文化が根付いていました。
1980年代後半からイタリアやヨーロッパからの移民によりエスプレッソマシーンがオーストラリアに持ち込まれ、コーヒー文化が急速に広がりオーストラリア国内にカフェが増えていきました。そして、質の良いコーヒーショップの競争が激化し、良質なカフェだけが生き残っています。
2012年の1年間で21億杯を超えるコーヒーがオーストラリア国内で購入されました。コーヒー購入数を人口で割ると、単純計算93杯/人となり、1人あたり年間93杯のコーヒーを購入している計算になります。
シドニーやメルボルン、ブリスベン等の都市部では朝出勤前のサラリーマン、OLがカフェでコーヒーを購入してオフィスに向かうという光景をよく目にします。
常連のお客様になれば、列に並んで順番待ちしているうちに「いつも頼むコーヒー」が出てきてレジの順番がくれば支払って仕事へ向かう事ができるということもあるため、オーストラリアのカフェのサービスやバリスタのスキルは非常に高いと言えるでしょう。
同じロングブラック、ラテ、カプチーノでもお店により味が異なります。
もっと言えば「バリスタ」によりコーヒーの味が全く異なります。日本のコーヒーチェーンでは金額、値段の統一、均一、マネジメントがしっかりされているので、どの店舗でどのスタッフが作ったコーヒーでも味は変わりませんが、オーストラリアではバリスタの腕によりコーヒーの味が全く変わってくるので、店ではなくバリスタに顧客が付いています。
日本でも大成功を収めているアメリカコーヒーチェーン「スターバックス」さえも、オーストラリア地元のコーヒー店に抵抗できず、2014年にオーストラリアから撤退しました。
オーストラリア全土84店舗まで拡大したものの、2008年までで95億円以上の損失を計上し、オーストラリア現地企業への売却、オーストラリアからの撤退を余儀なくされました。
オーストラリアの地元密着のコーヒー文化、技術、スタイルには敵わなかった事からオーストラリアのコーヒー文化がいかにレベルが高く、発展しているかを物語っています。
上記で述べているようにスターバックスでさえもオーストラリアのコーヒーマーケットから撤退せざるを得なかった事例から、オーストラリアのコーヒー文化、スキルは非常にレベルが高い為、オーストラリア滞在中にバリスタの資格取得にチャレンジされる方が多いです。
更に、カフェやレストランの募集は多くバリスタになれるチャンスが十分にあり、多くの移民や留学生、ワーキングホリデー渡航者がオーストラリアで仕事(アルバイト)をする際、カフェやレストランでのアルバイトを希望しています。
給与(時給)も高く、ローカルのカフェだと22ドル以上の時給で働けるカフェが数多く存在しているという点も人気のポイントです。
バリスタ資格はコーヒースクールで1日の講義を受けて取得できたり、海外からの留学生を受け入れる教育機関も充実しているため、留学生でもオーストラリアでバリスタの資格を取得し、地元のカフェで仕事をしながらバリスタスキルを培っていく事も可能なのです。
メルボルンやシドニーの有名カフェで長期間働き、知識、スキル、お金を貯めて日本帰国後にカフェをオープンされる方もいらっしゃいます。
日本では昔ながらの喫茶店や、大手コーヒーチェーンがカフェ市場を独占しているので、オーストラリア(ヨーロッパ)のコーヒー文化を新しく持ち込むことで日本ではまだまだ成長余地のある新しいカテゴリーになっていると推測することができます。
オーストラリアでバリスタについての知識を勉強して、バリスタ資格を取得されたい場合はオーストラリアの語学学校が開講しているバリスタ資格コースを受講して取得するか、コーヒースクールが開講しているバリスタコースにて1日もしくは2日間の集中講義を受講することで、バリスタ資格の取得ができます。
4〜8週間の短期コースとなっており、コーヒーの基礎的な知識から実際にコーヒーを作りラテアートまで実践形式の授業を受けることが出来るので、コース卒業後にはカフェで即戦力になれるスキルを身につけることが出来ます。
■バリスタコースのカリキュラム一例
カフェで働きたい方は接客英語も含めて学べるバリスタコース・プログラムを受講し、カフェワークの実践を積んでおくことで就業確率はグンとアップすることでしょう。
※バリスタコースは全て英語で授業が行われるため、中級以上の英語力がなければ授業に付いていけない場合があります。一般英語コースで英語力を向上させてから、バリスタコースに入る事をお勧めしています。
メルボルン市街地の中心部に位置する比較的新しい学校で、学校のあるビルは新しく綺麗で落ち着いた環境の中勉強することができます。少人数制の学校なので、教師のケアが行き届いていおりコミュニケーションが活発に行われているのが特徴です。英語コースはもちろん、専門コースまで幅広く開講されているので、UITでは様々なジャンルで学ぶことができます。
INUS Australia Education & Trainingは、世界で最も住みやすい街メルボルンシティー中心地に位置し、フリンダーズストリート駅から徒歩約7分の距離に位置しています。周辺にもカフェやショッピングモールが立ち並んでいるので通学や生活面でも便利な好ロケーションの学校です。
バリスタコースを開講しているその他の語学学校一覧については以下の記事を詳しく御覧ください。