国際化が進む中で、日本でも少しずつ認識が深まり始めている、
”IELTS(アイエルツ)”皆さんは、聞いた事がありますか?
奥深いIELTSの事を、4つ記事でシリーズ化しご紹介いたします。
IELTS(アイエルツ)は”International English Language Testing System”の略称で、
1989年から始まった、国際的な英語能力の検定試験です。
仕事や私生活などで英語を使用する必要がある人や、
海外の高等学校・専門学校・大学等への進学をご検討されている方が
実際、英語で行われる授業についていけのるか、どうかを測定するために開発されました。
現在のIELTS検定試験は、次の3つ団体が協同運営しています。
日本では2010年より公益財団法人日本英語検定協会とブリティッシュ・カウンシルが協同運営をしています。
現在140ヵ国以上の国で、合計10,000以上の機関がIELTS検定試験を認定しています。
例えば、イギリス・オーストラリア・カナダ・ニュージーランド・アイルランド・アメリカ・南アフリカ共和国などの
専門学校や大学進学する際や、海外移住申請をする際に自身の英語能力を証明する為に、使用されています。
英才教育がまだまだ進んでいない日本では、認識度はまだ低いですが、
全世界で年間350万人が受験をしている、海外で1番メジャーな英語能力検定試験です。
日本社会で、自身の英語能力を証明する為に使われているのは、
TOEIC・TOEFL・実用英語技能検定(英検)といった資格が一般的に多いです。
残念ながらそれら3つの全てのテストは、
世界で英語能力を判断する為には不充分である為、利用できる国が非常に限られています。
IELTS検定試験は、世界各国の教育機関や政府に認識されており
世界中で幅広く利用できる為、ご自身の英語力能力を証明する為には1番効果的で最適な検定試験です。
日本ではまだ認知度が低いIELTSですが、年間受験者数が増加傾向にあるため、
今後大学の入学試験などへの導入が増えていくかもしれません。
2014年にある教育機関で、学生ビザの延長申請を行う一部の外国人留学生を対象に、
TOEFLのスコアを偽装するという不正行為に加担・共謀していた事が発覚しました。
その為イギリスをはじめとしたヨーロッパ各国やオーストラリアなどでは
TOEFLを使用した進学は、一部見直しが行われ
現在、イギリスやオーストラリアではビザ取得時にTOEFLの点数を認めず、
IELTS(アイエルツ)の点数のみ、公式に認めることを発表しました。
以前はアメリカではTOEFLを重点的に、入学検定試験に取り入れていました。
ただし、現在ではアメリカのほとんどの大学の受験資格としてIELTSする教育機関も年々増えてきています。
IELTSの方が汎用性に長けていると考えられるでしょう。
IELTSには、次の2種類のテスト形式があります。
使う用途によって変わってくるので、勉強する前に必ず確認しましょう。
IELTS – General Training Module (通称:IELTS ジェネラル) | |
一般的な日常生活で使用する為に必要な英語のスキルを学習できます。 | |
証明用途 | ・海外で就職・移住する為のビザ申請 (オーストラリア・カナダ・ニュージーランド)・現地の高等学校(Secondary school) への入学 ・専門学校・職業訓練校(Vocational training courses)への入学 |
IELTS – Academic Training Module (通称:IELTS アカデミック) | |
大学などで就学する際に使う専門用語・形式を学習できます。 | |
証明用途 | ・英語圏の大学や大学院(University)への入学 ・専門学校・職業訓練校(Vocational training courses)への入学 |
世界中には沢山の英語検定試験がありますがIELTSは、
TOEFLよりも実用的な英語が試験にて試されますので、
試験のための勉強ではなく、実際英語圏に身を置いた時の生活に役立つ内容になっています。
スコア | 利用目的 |
IELTS 5.5以上 | ・オーストラリアの専門学校への進学 ・オーストラリアの語学学校専門コースへの入学 |
IELTS 6.0 ~ 6.5 | ・オーストラリアの大学への進学 |
IELTS 7.0 | ・オーストラリアの大学・専門的学科への進学 |
スコア | 利用目的 |
IELTS 6.0以上 | ・永住権申請 (職種によって必須スコアは変動します) |
IELTS 6.5 ~ 7.0 | ・海外で就職時に自身の英語力証明 (目安) |
イギリスやオーストラリアなど、各エリアで移住申請(ビザ申請)をする際にIELTSの点数が必要です。
オーストラリアの専門学校・大学をはじめ、ほとんどの教育機関では、
IELTS アカデミックの点数5.5 ~ 7.0以上のスコアが入学条件になっています。
IELTS | レベル | |
---|---|---|
IELTS・TOEIC・TOEFL・Cembridge等 試験対策コース | 4.0 ~ 5.0 | Upper Intermediate |
専門学校 | 5.0 ~ 5.5 | Upper Intermediate |
ビジネスカレッジ | 5.0 ~ 5.5 | Upper Intermediate |
ファンデーションコース(大学進学準備コース) | 5.0・6.0 ~ | Advanced |
TAFE(職業訓練専門学校) | 5.5 ~ 6.0 | Advanced |
大学 | 6.0・7.0 ~ | Upper Advance |
大学院 | 6.5・7.0 ~ | Proficient |
IELTSがどういったものなのか、本編にてお話しさせて頂きました!
IELTSは、奥深いのでシリーズ4本でご説明いたします。
次回のお話のテーマは、
日本でよく聞く有名なTOEICやTOEFLとIELTSは、何が違うのか?!
違いを知らないと後で困るかもしれない?!
気になる方は・・・・こちら
【IELTSシリーズ②】IELTS(アイエルツ)はTOEICやTOEFLと何が違う?