オーストラリアでの需要が非常に高いチャイルドケア(保育士)分野。
チャイルドケアの資格を取得して、オーストラリアで永住権が目指せるのか、気になっている方も多いと思います。
この記事では、オーストラリアでのチャイルドケア資格と永住権取得を目指すための具体的な方法ついて詳しく解説します。
保育士としてのキャリアを考えている方や、オーストラリアでの新たな生活を夢見る方にとって、実際にどのようなステップが必要かを理解するための参考になれば幸いです。
オーストラリアで保育士の資格を取得し、永住権を目指すことは可能ですが、簡単な道のりではありません。
まず、オーストラリアで保育士として働くためには、オーストラリアでの資格が必要です。
さらに、永住権を取得するためには、実務経験や高い英語能力、さらには州や地域の特定の移民プログラムの要件を満たすことが求められます。
チャイルドケアの資格を取ってもすぐに永住権に繋がるわけでなく、入念が準備が必要となるので、在学中から移民弁護士に最適なアドバイスをもらいながら進めていきましょう。
オーストラリアでチャイルドケアコースのある専門学校や大学に通い、保育士として働くための資格や学位を取得を目指す留学のことです。
オーストラリアでは、チャイルドケアセンターや保育士(チャイルドケアワーカー)の不足が深刻化しており、政府はチャイルドケアワーカーの拡充に力を注いでいます。
そのため、政府は留学生の受け入れを積極的に行なっており、多くの学校でチャイルドケアコースが提供されています。
オーストラリアのチャイルドケアコースで学ぶ内容は多岐にわたり、幼児教育やケアに必要なスキルと知識を習得することを目的とした内容です。
座学の他にも実際にチャイルドケアセンターでの実習を通して、実践的なスキルを身につけていきます。
Support inclusion and diversity | 多様性を受け入れ、誰もが仲間に入ることを支援する |
Support children’s health, safety and wellbeing | 子どもの健康、安全、福祉を支援する |
Nurture babies and toddlers | 赤ちゃんや幼児を育てる |
Develop positive and respectful relationships with children | 子どもたちとの積極的で敬意ある関係を築く |
Use an approved learning framework to guide practice | 承認された学習フレームワークを使用して実践を導く |
Support the holistic learning and development of children | 子どもたちの包括的な学びと発達を支援する |
Provide experiences to support children’s play and learning | 子供たちの遊びと学びを支える経験を提供する |
Observe children to inform practice | 実践の参考にするために子供たちを観察する |
Support children to connect with the natural environment | 子どもたちが自然環境とつながることを支援する |
Meet legal and ethical obligations in children’s education and care | 子どもの教育とケアにおける法的および倫理的義務を遵守する |
科目はオーストラリア政府から決められた基準に沿っており、「先住民族の文化を学ぶ」や「多様な人種と働く」というオーストラリアならではの内容もあります。
などがあげられます。
オーストラリアでの具体的な保育士の仕事ついては、こちらの記事で詳しく説明していますので参考にしてください。
チャイルドケアの資格には以下の3種類があります。
それぞれ勉強する内容やレベルが異なり、CertificateとDiplomaは専門学校、Bachelorは大学での資格です。
オーストラリアの資格制度における幼児教育とケアの分野での資格で、幼児教育や保育に関連する基本的なスキルや知識を学ぶコースです。
就学期間 | 1年間(実習最短160時間) |
---|---|
年齢 | 0-5歳 |
費用 | $8,000-10,000 |
将来のキャリア | チャイルドケアセンターでのアシスタントや保育士 |
入学に必要な英語力 | IELTS 6.0(各スコア5.5以上) |
永住権の可能性 | あり(限定的) |
Certificate3はあくまで基礎を学ぶコースですので、Certificateだけでは就職先も少ない状況です。
そのため、オーストラリアでの就職や永住まで見据える場合は、Certificateよりも上の資格取得をおすすめします。
より高度な中級レベルの資格であり、幼児の発達や教育に関する深い理解を求められます。
Certificateでの基礎的な知識を基に実践的なスキルを習得し、プログラムの設計やリーダーシップ能力も育成されます。
就学期間 | 1年間(最短280時間) |
---|---|
年齢 | 0-5歳 |
費用 | $8,000-10,000 |
将来のキャリア | チャイルドケアセンターでの保育士、グループリーダー |
入学に必要な英語力 | IELTS 6.0(各スコア5.5以上) |
永住権の可能性 | あり(選択肢は少ない) |
Diplomaまで取得すると、グループリーダーとしてのポジションにつくことも可能となるため、永住権の可能性が見えてきます。
しかしながら、永住権の選択肢が少なく、地方で働きながら経験を積んでスポンサーを探していくという長い道のりです。
高度で詳細な学問的理解と実践的スキルを習得するための学位で、この学位を取得することで、専門的な知識と能力が求められる幼児教諭として働くことができます。
Diploma資格で永住権を目指すのが難しい場合には、学士を取得し永住権への選択肢を増やすという方法がおすすめです。
就学期間 | 3年半〜4年間 |
---|---|
年齢 | 0-8歳 |
費用 | $33,000-42,000/年間 |
将来のキャリア | チャイルドケアセンターのマネージャーや幼児教師 |
入学に必要な英語力 | IELTS 7.5 |
永住権の可能性 | あり(選択肢が多い) |
チャイルドケアのDilomaを所持している場合、1年間程度の授業が免除になり編入する形を取ることが可能ですが、大学により審査が異なります。
高い英語力と費用はかかってしまいますが、永住権を目指すにはDiploma資格よりもより確実な方法といえるでしょう。
永住権を狙う方法は、取得している資格によって異なります。
では、それぞれの資格からどのように永住権まで繋げていけるのかを見ていきましょう。
まずは学生ビザで学校に通い、その後卒業ビザやワーキングホリデービザでしっかりと職歴を積みながら、スポンサーの獲得を目指します。
また、地方でも特に保育士が少ない地域では、企業が政府と特別な契約を結びスポンサーができる制度(DAMA)がありますが、地域によって条件がかわりますので移民局サイトや弁護士に確認しましょう。
>> Designated area migration agreements(DAMA)移民局サイト <<
こちらの記事でも、TAFEを卒業してからの進路や永住権について詳しく説明しているので、ご確認ください。
修了したコース(取得した資格)によって卒業後に申請できる永住権の種類が異なってきます。
また、政府の方針によりビザの状況は変化しますので、移民局のサイトSkilled Ocupation Listから最新情報をご確認ください。
Diplomaの場合はグループリーダーとしての永住権申請が認められていますが、永住権の選択肢が少なく地方での職歴を積むことが必須となります。
Bachelorの場合は永住権の種類も多く、技術単独ビザ(subclass189)でスポンサーを受けずにご自身でポイントを貯めて永住権を申請することも可能となります。
オーストラリアの移民法はとても変動しやすく、在学中にビザのルールが変わらないという保証はありません。
人員不足の職業種もずっと同じという訳ではないので、大まかなプランを立てながら、状況変化と合わせて柔軟に対応する必要があります。
在学中から移民カウンセラー・移民弁護士に相談をしながら、プラン立てを行うと良いでしょう。
オーストラリアでは各州に政府が運営するTAFE(職業訓練学校)があります。
TAFEは各州の現地企業との強いコネクションを持っているため、実習が充実しており就職先を探す上でも安心です。
エリア | 学校名 | コース |
クイーンズランド州 | TAFE QLD(テイフ クイーンズランド) | |
ビクトリア州 | Holmes glen Institute(ホルムズグレン インスティチュート) | |
ビクトリア州 | VictoriaI University Polytechnic(ビクトリ ウニバーシティー ポリテクニック) | |
ビクトリア州 | The Gordon TAFE(ザ ゴードン テイフ) | |
ニューサウスウェールズ州 | TAFE NSW(テイフ ニューサウスウェールズ) | |
ニューサウスウェールズ州 | Holmes glen Institute(ホルムズグレン インスティチュート) | |
西オーストラリア州 | TAFE WA(テイフ 西オーストラリア) | |
南オーストラリア州 | TAFE SA(テイフ 南オーストラリア) |
さらに、現時点で英語力が入学条件に満たない場合は、TAFE付属の語学学校からTAFEの専門コースに進学可能ですのでご安心ください。
こちらの記事で各TAFEについて詳しく説明していますので、併せてご覧ください。
オーストラリアでチャイルドケア留学をする際の費用は、大きく3つに分けられます。
オーストラリアでチャイルドケアコースに通っている方は、働きながら学校に通っている方がほとんどですので、全体の予算を抑えて長期的滞在・留学をプランをする事が可能です。
詳しい費用の内訳やチャイルドケアワーカーとして働いた場合の収入についてはこちらの記事を参考にしてください。
オーストラリアのチャイルドケア(保育士)の給料は、ルームリーダーの場合$4,687なので、日本円で約48万円です!※1ドル103円計算
保育士といっても職種は異なりますが、1週間フルタイムとして38時間働いた場合の給料と年収はこちらになります。
職種 | 最低時給 | 月給 | 年収 |
---|---|---|---|
アシスタントカジュアル (保育補助 or 保育士) |
$28.89 | $2,715 | $32,000 |
エデュケーター (保育士) |
$26.18 | $3,979 | $60,000-65,000 |
ルームリーダー (担任) |
$30.84 | $4,687 | $70,000-80,000 |
参考:Children’s services Award [MA000120] Pay Guide、Fair Work Ombudsman (Published 06 February 2024)
参考:Indeed
※ カジュアルは学生として働ける週24時間として算出
日本の保育士の平均年収は、厚生労働省が発表した「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、平均月収は31.8万です。
オーストラリアでは雇用形態、経験数、役職、地域などによって最低賃金に違いはありますが、日本よりも給与水準は高いのが魅力です。
詳しいチャイルドケアで働く場合の給料内容が気になる方は、こちらのページもご覧ください。
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チャイルドケア留学から永住権を狙うには、高い英語力も必要になります。
オーストラリアではチャイルドケアワーカーは不足しており、需要も年々増していますが、永住権までの道のりは人それぞれです。
そのため、早い段階から移民エージェントや留学エージェントと一緒に準備を進めていく必要があります。
オーストラリア留学ネットでは、完全無料で留学サポートを行なっていますので、チャイルドケア留学に興味がある方はお気軽にお問い合わせください。